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フリージア 12 (IKKI COMIX) コミック – 2009/11/30
松本 次郎
(著)
叶ヒロシの周囲が、歪みを深めてゆく。政治家・田中への敵討ち執行を行う中で、その歪みはますます顕著になり…。ヒロシの運命は。その世界は。堂々の完結。
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2009/11/30
- ISBN-104091884865
- ISBN-13978-4091884862
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2009/11/30)
- 発売日 : 2009/11/30
- 言語 : 日本語
- コミック : 240ページ
- ISBN-10 : 4091884865
- ISBN-13 : 978-4091884862
- Amazon 売れ筋ランキング: - 344,725位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年4月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
別次元に入り込むとはこのこと…。フワフワと現実感がない…、夢だ。夢を見させられているのだ…。もしくは催眠?意味不明な言葉の羅列が暗示となっているとは考えられそうだ。なんだかよくわからない会話のやり取り一つ一つが年密に計算されている。作為的なものを感じる。
2014年6月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
だいたいこの手の漫画は、5巻も過ぎると息が切れてくる。フリージアは傑作だ。
著者のはかりしれない個性が、見事に最終章で体現されている。題名も素晴らしい。
人間の矛盾と虚しさをここまで描けた作品はあまりない。
著者のはかりしれない個性が、見事に最終章で体現されている。題名も素晴らしい。
人間の矛盾と虚しさをここまで描けた作品はあまりない。
2013年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
フリージアは、松本次郎の特徴ある作風が活かされていておもしろい。
画風には好みの分かれるとこだけど、そんな絵柄さえもストーリー上
味として感じることも多く自分は好きな作品。
画風には好みの分かれるとこだけど、そんな絵柄さえもストーリー上
味として感じることも多く自分は好きな作品。
2020年4月26日に日本でレビュー済み
この漫画はそれぞれのキャラクターにとてもフォーカスしていると思います。
群像劇と言えるかもしれません。
例えば、「山田一郎」というキャラクターは敵討ち執行代理人の中で唯一と言っていいほど
真面目で正義感のあるキャラなんですが、彼が腐敗した社会やシステムに葛藤しながらも迎合していってしまう様が
ほぼ全編にわたって描かれています。
普通の漫画だったら、彼が主人公になっているかもしれません。
また「溝口」というキャラクターは主人公とは別のタイプのサイコパス的なキャラなんですが、
彼の精神状態の変遷や妻との関係もほぼ全編にわたって描かれています。
主人公「叶ヒロシ」との対決は「エイリアンVSプレデター」的なおもしろさがあると思います。
もちろん敵討ちされるキャラクターの人生にもフォーカスしているので
その時は主人公がまるで最強の悪役のようにみえると思います。
そして「フリージア」は何と言っても
良質な映画を見ているような気持ちにさせてくれる漫画だと思います。
コマ割りやアングル、シーンの切り替えのタイミングや光と影の使い方、
そして、精神状態を現実の世界に投影させる比喩表現などとても素晴らしいと思います。
映画的快楽を味わえると言えるかもしれません。
5巻の雪が降っているシーンではページをめくりたくなくなるくらい没入感がありました。
ちなみに、10巻で降っている雪より5巻で降っている雪のほうが好きです。
群像劇と言えるかもしれません。
例えば、「山田一郎」というキャラクターは敵討ち執行代理人の中で唯一と言っていいほど
真面目で正義感のあるキャラなんですが、彼が腐敗した社会やシステムに葛藤しながらも迎合していってしまう様が
ほぼ全編にわたって描かれています。
普通の漫画だったら、彼が主人公になっているかもしれません。
また「溝口」というキャラクターは主人公とは別のタイプのサイコパス的なキャラなんですが、
彼の精神状態の変遷や妻との関係もほぼ全編にわたって描かれています。
主人公「叶ヒロシ」との対決は「エイリアンVSプレデター」的なおもしろさがあると思います。
もちろん敵討ちされるキャラクターの人生にもフォーカスしているので
その時は主人公がまるで最強の悪役のようにみえると思います。
そして「フリージア」は何と言っても
良質な映画を見ているような気持ちにさせてくれる漫画だと思います。
コマ割りやアングル、シーンの切り替えのタイミングや光と影の使い方、
そして、精神状態を現実の世界に投影させる比喩表現などとても素晴らしいと思います。
映画的快楽を味わえると言えるかもしれません。
5巻の雪が降っているシーンではページをめくりたくなくなるくらい没入感がありました。
ちなみに、10巻で降っている雪より5巻で降っている雪のほうが好きです。
2009年12月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
すさまじい暴力、残酷で不条理なしかし現実のこの日本と地続きの世界、極めて哲学的なストーリーに関わらず、この漫画はすべての女子にとって松本大洋の『ピンポン』がそうであったように、眼鏡男子鑑賞漫画なのだ。
作家の松本次郎もインタビューで答えている。そういう絵が描きたかったから、ストーリーを作った、と。
最終巻の絵はまさしくスタイリッシュとしか言いようのない見事さ。
崩れおちた町。死にかけの女の柔らかにそる背中。
そして彼は。
コーヒーを飲む横顔の斜め上にあく、窓ガラスの銃創。流れる血が目に入らないようにわずかに顔を傾けて短銃の狙いをつける視線。のばされた腕の、ぴたりと静止した位置の正確さ。
さあ、すべてのオタク女性よ、眼鏡男子に萌えたまえ!
作家の松本次郎もインタビューで答えている。そういう絵が描きたかったから、ストーリーを作った、と。
最終巻の絵はまさしくスタイリッシュとしか言いようのない見事さ。
崩れおちた町。死にかけの女の柔らかにそる背中。
そして彼は。
コーヒーを飲む横顔の斜め上にあく、窓ガラスの銃創。流れる血が目に入らないようにわずかに顔を傾けて短銃の狙いをつける視線。のばされた腕の、ぴたりと静止した位置の正確さ。
さあ、すべてのオタク女性よ、眼鏡男子に萌えたまえ!
2009年12月11日に日本でレビュー済み
4年前にレビューを書いたときと同じ気持ちになりました。
最初に感じた感動が最後まで継続する作品は数少ない。
漫画の教科書で教えてくれるような安易な演出はどこにもない。
決して丁寧とは言えない絵のタッチが世界の基礎を形作る。
全ての始まりはヒグチ。最後の戦争もいつものセレモニーで始まった。
セレモニーが引き金となって、田中の発作はさらに進行する。
着々と進められる執行準備。世界を勘違いしている正常な人間が
いるおかげで、世界の現実の理不尽を実感できる。
病院のシーンで、戦争が始まる緊張感が一瞬ゼロになり次のインパクトも
強まる。そこで真っ白な頭にスッと刷り込まれるフリージアの花言葉。
誰がどうなるかさっぱり先が見えないこのストーリーとは正反対の花言葉。
ずっと気になっていたタイトルがこんなところで!どこまで不安定なんだ!
そして、歴史を繰り返すようにヒグチの着信音が始まりを告げる。
ヒグチは叶にいつも通り淡々と仕事を説明し業務を続ける。
叶もいつも通り聞いて出発しようとするが、フト思い出して・・・
「しっくりくるんだ。」
そのセリフの後の"間"にシビれました。鳴り続ける呼出音。
1mちょっとの空間が一瞬で張り詰めました。
ヒグチもカウンターを放つ。その刃は確実に叶を侵食する。
ボビーの心配も虚しく戦争は始まり、2人は出会う。
田中陣営の圧勝だった戦況が7発でひっくり返る。叶を確認したときの
ボビーの表情が全てを物語る。6人目が倒れ、ボビーは最期を覚悟する。
緊張の解けた表情で淡々と話しシーンが凄くリアル。
読者を狙っているかのように、叶の銃口がまた正面から描かれる。
そして、ヒグチが全てを語り、ヒグチとともに戦争も終わる。
ただ、不可逆的時間軸に生きる叶はまだ終わらない。
世界に潜み迎合するのではなく、そこには自由意志がある。
最後に叶が見せた表情は生きるために必死な殺意を感じました。
実験結果は「何もない」。
しかし、叶自身は適度な刺激を受け続けることで確実に「何か」を得て
現実世界を生きる意思を選択した。
世界の深みに圧倒され続けた作品でした!
最初に感じた感動が最後まで継続する作品は数少ない。
漫画の教科書で教えてくれるような安易な演出はどこにもない。
決して丁寧とは言えない絵のタッチが世界の基礎を形作る。
全ての始まりはヒグチ。最後の戦争もいつものセレモニーで始まった。
セレモニーが引き金となって、田中の発作はさらに進行する。
着々と進められる執行準備。世界を勘違いしている正常な人間が
いるおかげで、世界の現実の理不尽を実感できる。
病院のシーンで、戦争が始まる緊張感が一瞬ゼロになり次のインパクトも
強まる。そこで真っ白な頭にスッと刷り込まれるフリージアの花言葉。
誰がどうなるかさっぱり先が見えないこのストーリーとは正反対の花言葉。
ずっと気になっていたタイトルがこんなところで!どこまで不安定なんだ!
そして、歴史を繰り返すようにヒグチの着信音が始まりを告げる。
ヒグチは叶にいつも通り淡々と仕事を説明し業務を続ける。
叶もいつも通り聞いて出発しようとするが、フト思い出して・・・
「しっくりくるんだ。」
そのセリフの後の"間"にシビれました。鳴り続ける呼出音。
1mちょっとの空間が一瞬で張り詰めました。
ヒグチもカウンターを放つ。その刃は確実に叶を侵食する。
ボビーの心配も虚しく戦争は始まり、2人は出会う。
田中陣営の圧勝だった戦況が7発でひっくり返る。叶を確認したときの
ボビーの表情が全てを物語る。6人目が倒れ、ボビーは最期を覚悟する。
緊張の解けた表情で淡々と話しシーンが凄くリアル。
読者を狙っているかのように、叶の銃口がまた正面から描かれる。
そして、ヒグチが全てを語り、ヒグチとともに戦争も終わる。
ただ、不可逆的時間軸に生きる叶はまだ終わらない。
世界に潜み迎合するのではなく、そこには自由意志がある。
最後に叶が見せた表情は生きるために必死な殺意を感じました。
実験結果は「何もない」。
しかし、叶自身は適度な刺激を受け続けることで確実に「何か」を得て
現実世界を生きる意思を選択した。
世界の深みに圧倒され続けた作品でした!
2009年11月30日に日本でレビュー済み
年間3万人強の自殺者の出る日本は、戦時中といえるかもしれません。
ただ、誰(もしくは何)と戦っているのか、わかりづらくなっています。
『フリージア』の世界でも、不明の敵と戦争中でした。
戦いそのものをモチベーションとしする。目的とした側が、勝つ。
このような世界では、勝利以外の動機をとわれることが少なくなります。
生きることに意味を感じようとすると、苦しくなるのが必然の世界と言い換えもできます。
最終12巻で、『フリージア』では終戦を迎えます。
ラスト近く、田中が「コロコロ変わるモラルや法に意味がない」と独り言のように語りかけてきますが、
戦争が終わっても、それと似た何かと戦いつづけなければならないことを知っているかのようです。
その田中が持つ、幸せを第一とする価値観。
愛した人とその人だけのために生きる。あとは知らないという順応の形は、愛すら免罪符にならない、苦しさを原理主義で麻痺させているのだとも、とれました。
終盤、それぞれの登場人物の意図が語られます。
もちろん”叶”や”ヒグチ””山田”の心の中も描かれます。
解釈はそれぞれにあるのですが、あとで読み返したときその解釈は変化するだろうし、
それよりもそれぞれの動機に、キチンと始末のつけた着地から、このストーリーの全体に思いを馳せたい気持ちです。
狂った世の中で戦い続けること。
だとしても、やっぱり負けたくはない。
そのためには信頼できる、戦友をもちたいこと。
完結まで読んで、そんな読後感を持ちました。
ただ、誰(もしくは何)と戦っているのか、わかりづらくなっています。
『フリージア』の世界でも、不明の敵と戦争中でした。
戦いそのものをモチベーションとしする。目的とした側が、勝つ。
このような世界では、勝利以外の動機をとわれることが少なくなります。
生きることに意味を感じようとすると、苦しくなるのが必然の世界と言い換えもできます。
最終12巻で、『フリージア』では終戦を迎えます。
ラスト近く、田中が「コロコロ変わるモラルや法に意味がない」と独り言のように語りかけてきますが、
戦争が終わっても、それと似た何かと戦いつづけなければならないことを知っているかのようです。
その田中が持つ、幸せを第一とする価値観。
愛した人とその人だけのために生きる。あとは知らないという順応の形は、愛すら免罪符にならない、苦しさを原理主義で麻痺させているのだとも、とれました。
終盤、それぞれの登場人物の意図が語られます。
もちろん”叶”や”ヒグチ””山田”の心の中も描かれます。
解釈はそれぞれにあるのですが、あとで読み返したときその解釈は変化するだろうし、
それよりもそれぞれの動機に、キチンと始末のつけた着地から、このストーリーの全体に思いを馳せたい気持ちです。
狂った世の中で戦い続けること。
だとしても、やっぱり負けたくはない。
そのためには信頼できる、戦友をもちたいこと。
完結まで読んで、そんな読後感を持ちました。
2010年8月20日に日本でレビュー済み
物語の冒頭からある「生」と「死」についての答えの無い問いかけが、
ある種の異常性と閉鎖感を生み、読者を最後まで物語の世界に引きずり込む強烈な作品。
ケイコとヒグチが消えて、自分の求める「何か」に気付いた叶が
最後に取った行動こそが彼の求めていた「未来(フリージア)」である様に思う。
「生きるために仕事をするんだ」の一言には「自分が選んだ未来だ」と僕には感じられた。
1巻から最終巻まで一切手を抜くこと無く描かれた描写表現には、
作者の世界に対する強い憤りと嘆きが現れている様に思う。
登場人物達と世間一般に住む人達とのギャップ然り。
そして最終巻末ページの文章を読み終わった時
この作品を通じて少なくとも「僕達読者と作者の世界は繋がった」のだと実感させられた。
ある種の異常性と閉鎖感を生み、読者を最後まで物語の世界に引きずり込む強烈な作品。
ケイコとヒグチが消えて、自分の求める「何か」に気付いた叶が
最後に取った行動こそが彼の求めていた「未来(フリージア)」である様に思う。
「生きるために仕事をするんだ」の一言には「自分が選んだ未来だ」と僕には感じられた。
1巻から最終巻まで一切手を抜くこと無く描かれた描写表現には、
作者の世界に対する強い憤りと嘆きが現れている様に思う。
登場人物達と世間一般に住む人達とのギャップ然り。
そして最終巻末ページの文章を読み終わった時
この作品を通じて少なくとも「僕達読者と作者の世界は繋がった」のだと実感させられた。